色合いで選ぶ万年筆用黒インク

白にも黄色っぽいものや青っぽいものがあるように、万年筆用黒インクにも他の色に寄ってるものが結構あったりします。
というわけで、知識と経験から色味で代表的(?)な黒インクを分けてみました。もっとっも、色の見え方は使う紙や線の太さ、個人の感覚で違ってきますので、そこはご了承ください。
ザ・ブラック
まずはどの色にも寄ってない黒の中の黒であります。
とても質実剛健というか、外連味がないと言うか。とにかく真っ黒がいい! という方に。
ファーバーカステル 伯爵コレクション の「カーボンブラック」とか、ペリカン エーデルシュタイン の「オニキス」なんかがそんな感じです。
他には セーラー万年筆 インク工房 の「027」ですかね。
赤みのある黒
赤みを帯びた黒というのは、ちょっと柔らかく暖かく見えます。日記を書くには良い色ではないでしょうか。
ただ赤みと紫みの区別がついてないので、そこは分けられてないです。
モンブラン の「ミステリーブラック」とか、カヴェコ の「ブラック」なんか、そうかなと。
もっともモンブランの「ミステリーブラック」に関しては、ミステリーと言うだけあって、ころころ表情が変わるのは面白いです。
あとは セーラー万年筆 インク工房 の「023」かな。
青みのある黒
青みのある黒は、ちょっと冷たい感じがします。なんとなくクールっぽい感じ。
セーラー万年筆 の「ブラック」とか、アウロラ の「ブラック」がそうですね。
僕は ザ・ブラック なインクよりも落ち着きがあるような気がして好きです。
緑みのある黒
ちょっと神秘的な感じがするのが緑っぽい黒かなと。僕が一番好きなタイプの黒になります。
ラミー クリスタルインク の「オブシディアン」とか、オンライン の「ブラック」とか。
セーラー万年筆 インク工房 の「024」もそんな感じです。
茶色みのある黒
なんだろ、すごく渋い黒と言ったら良いんでしょうか? ちょっと独特な色加減かなと。
当てはまるのは セーラー万年筆 四季織 の「土用」くらいなんですけどね。
実際はめちゃめちゃ濃い焦げ茶なんですが、うなぎの蒲焼き色と言った方が近いかも。
侘び寂び感があると言うか、使いこなせると格好いい気がする色ではあります。
黄色みのある黒
これだけはまだ試したことがないのですが、聞いたところによると ペリカン の「ブリリアントブラック」が黄色みがあるそうなので、機会があれば試してみたいです。
微妙すぎて伝わらない?
色々と書いてはきましたが、そうは言ってもどれも黒は黒ですからね、普通に使う分にはどれも普通に黒なんですよ。
ただ、並べて比べるとちゃんと違いが分かるくらいには、どれも違うわけでして。そこが面白いんですよね。
もっとも誰にも気付いてもらえないと思いますけど、お気に入りの黒に拘るというのも乙なものではなでしょうか。