万年筆の書き心地を手っ取り早く良くするあの手この手

万年筆はその仕組み上、使い続けていればそのうち書き手に馴染んできて書き心地も良くなっていくのですが、そのためには“ちょっとやそっと”ではない量を書く必要があります。
とはいえ、今どきそこまで手書きをすることもないわけで、手っ取り早く書き心地を良くする方法をまとめてみました。
筆圧を下げる
筆圧が高いということは、ペン先が紙に押し付けられているわけで、それだけで抵抗が上がってペン先が引っかかりやすくなってしまします。
じゃぁ、どうやって筆圧を下げるのか? ですが、方法はいろんなところで紹介されてますが、第一にはペンを優しく握ることかなと。
グッと力を入れてペンを握ると、おのずから筆圧も高くなってしまします。
そうならないように気をつける。というのも手ではありますが、ペンと一緒に柔らかいもの(丸めたティッシュとか、丸いスポンジとか)を握るというのは割と効果的かなと思います。
他にもペンは中指で支えるようにして、親指と人差指は添えるように持つとか。
また、書く時の心持ちとして「紙を撫でるように書く」ようにするのも良いかと。
なんにせよ、筆圧が低いというのは万年筆にとっても良いことだし、コストもかからないので気を使う価値は大です。
表面がなめらかな紙を使う
万年筆で書く紙なんて、好きなのを使えばいいんですよ! とは思いますが、紙によって書き心地が変わるというのも、また事実だったりします。
というのも、紙の表面って割と凸凹してるんですよね。その方が鉛筆やシャープペン、ボールペンには都合が良いのだとか。
ただ、万年筆にはちょっと都合が悪かったりします。ペン先が引っかかったりするので。
つまり、表面がツルツルした紙の方が万年筆には都合が良かったりするわけです。
とは言っても、良い紙というのはそれなりのお値段もするんですけどね (^_^;)
個人的に割と手に入りやすくて(お店によっては)お値段もそこまでお高くなくて好きなのは、アピカの 「紳士なノート(Premium C.D. NOTEBOOK)」かな。
インクの裏抜けもしにくいし、良いです。
粘度が高いインクを使う
粘度が高いインクというのは、ペン先と紙の間で潤滑油のような働きをしてくれるんだそうで、書き心地をなめらかにしてくれます。
個人的な感想ですが、粘度の高いインクの方がペン先と紙の抵抗が柔らかいような感じはします。
とは言いましたが、インクフローの良い万年筆だと粘度の低いインクでも、今度は流れてくるインクの量が潤沢なので、それはそれでなめらかな書き心地になるもんで、一概には言えないところではありますが。
というわけで、インクフローがそこまで良くない万年筆には粘度の高いインクが効果がある。かも? という感じかなと。
もっとも粘土の高いインクを使うと、万年筆とインクの相性でインクフローが更に渋くなった・・・。みたいな事もあるそうなので、なかなか難しいところではありますけど。
そういうインクとして最近のお気に入りは、アウロラのブラックです。メチャメチャねっとりしてるのに、安定してフローしてくれてます。
ブルーとかブルーブラックは使わないので分からんのですが、データ的にはセーラーの「夜長」とかファーバーカステルの「ミッドナイトブルー」が粘度が高いみたいです。
とはいえ、ブルーとかブルーブラックになると色の好みもあるだろうし、難しいすなぁ。
あ、ゆーても黒もインクごとにそれなりに色が違うんだよなぁ (^_^;)
ペン先を調整してもらう
そもそもペン先をなめらかに書けるようにしてもらおう! というのが、この方法になります。
ペンクリニックとかそういうサービスをやってるお店とかで、ペンドクターとか調整師と呼ばれる方に、ペン先をいい感じに研磨してもらうことになります。
僕は経験がないのですが、かな~り良くしてもらえるらしいです。
お値段は場合によって無償だったり数千円したりという感じっぽいですね。お店だと買ってくれたペンについては最初は無料ですよ。とかとか。
とはいえ、ペン先を削るわけですから、二度と元には戻らないのは御理解の上でお願いしてくださいね。