「これ、いったいどうやったら売れるんですか?」いやホントに

買ってから3年くらい放置してたんですが、ようやく読了。
なんつうか、センセーショナルなタイトルと言いますか、何か魔法みたいな商売の秘訣が書いて有りそうな気もしますが、中身はいたって普通(と言っては失礼かな?)というか、真面目なマーケティングの本でした。
いや、別に魔法みたいな秘訣を期待してたわけじゃないから良いんですけどね。
ていうか、マーケティングの入門を期待してたので、そういう意味では十分に満足のできる一冊でした。
内容としては、ブルーオーシャンとかレッドオーシャンとか、キャズムとか、そういう出版当時に旬であった(と記憶している)単語の解説から、バリュープロポジションから各種戦略まで、一通りの内容が解説されています。
しかもかなり平易な文章でわかりやすいのが良いじゃないですか。
ただ、わかりやすいだけに、「わかったつもり」になってないかは気をつけたいところでして、後でもう一回読んでおこうっと。
それはそれとして、素人がマーケッティングと聞くと、何やら市場調査とか、顧客の要望(ニーズ?)の掘り下げとかって気がするわけですが、どうも既にそういう時代ではなさそうですね。
もちろん顧客ニーズの把握は大事だとは思いますけど、いかに顧客に「欲しい!」と思ってもらえるかが大事なわけで、それはどちらかって言うと潜在的ニーズと言うか、顧客の意識していない要求の部分なわけでして、いや~、なんとも大変だわいなと。
そういう意味で、顧客の絞り込みと言うか、ピンポイントで刺さる商品とかサービスというのが増えていくのかなと。
ん? そうなると多品種少量生産になって、それはそれで大変そうだけど・・・。まぁ、いいや。
お店で言うと、ビレッジバンガードなんか正にそうらしくて、マスは諦めて刺さる人に深く刺さればいいという店作りらしいですからね。なるほど。
あとね、なんつってもマスでなにかしようとすると、どうしても資本力が物を言うというか・・・、必要ですからね。弱小がそこをマネしてもあかんなと。
じゃぁ、どうするか? って言うと、「目利き」か「尖る」というのが戦術としては良さげであります。
そのへんについては第8章に詳しいわけですが・・・。
おバカな私は「差別化戦略」と「集中戦略」の違いがよくわかりませんでした。
だって「集中戦略」の説明が「狭い市場で徹底的な差別化を目指す」なわけですから、どっちも差別化じゃね? って気がするじゃないですか。
この辺はもちょっと勉強したいかな。
あえて今の理解で書くと、「差別化戦略」を採るとセレクトショップが出来て、「集中戦略」を採ると専門店が出来るって感じですかねぇ。
最後にどうでもいい話なんですが、この本、ダブルカバーになってたんですよ。いやビックリ。
今はどういう状態で書店に並んでるのかは知りませんけど、表紙に広末涼子さんがバーンと写ってて、普通だったら帯に書いてあるような宣伝文句が表紙に散りばめられてたんです。
で、え? これって帯じゃないの? 表紙に直刷り? 大丈夫なの? とか思ったら、カバーが二重だったという。
う~ん、やられましたわ。
でもこの二重カバーにしてもタイトルの付け方にしても、ちょっと斜め上を行ってる気がするわけで、もしかしたらソコに辿り着けるというのが、マーケティングを使いこなせてると言うことになるのかな? と思ったりして。
どうなんでしょね?