なるほど教科書だ 「初めてのアジャイル開発」

アジャイルという言葉はよく聞くけど、実際のところ何をどうやってるの? というところを知るには格好の一冊でした。
よく聞くスクラムとかXP(エクストリームプログラミング)の進め方とかが、丁寧に解説されてて、なるほどね。と、わかった気になれます。
ていうか、実際にやってみないと本当のところは分からないんじゃないかとは思うのですが、大体のイメージは掴めましたよ。たぶん。
英題の方に「A Manager's Guide」とあるように、これからアジャイルに取り組んでみたい管理職(マネージャとかリーダー)向けなんでしょね。どうプロジェクトを管理してくかとか、何を管理すべきかとか、そんなところに重きを置かれているような気がしました。
それから全体としての要件定義は、開発工程には含まれないというところですかね。
まずは全体としての要件があらかた固まってて、そこから各イテレーションで何やってくかを決めていく感じなのかなと。
当然ですがイテレーションが進むに従って要件(要求)も変わっていくことがあるから、その変わった要件についてはその後のイテレーションで対応するか考えましょう的な。
だから開発段階に含まれるのは要求分析で、それは開発対象に対しての確認とか、そういう感じなんでしょね。
そこがね、ある程度はっきりしたのは今回の収穫だったかなと。思うわけですよ。
あとですねぇ、やっぱりアジャイルってのは難しそうだなと。
だって、メンバーのやる気とか技量とかに、かなり依存する部分がありそうじゃないですか。やらなくちゃいけない事に対して「自分がやる!」と立候補するとかね。
とはいえ、スタンドアップミーティングとか、バックログとか、アジャイルじゃなくても使えるプラクティスはいろいろあるわけで、まずはそうゆうところからちょっとずつ導入してみるのが現実的なのかな。
正直なところ、スクラムにしてもXPにしても、メンバーの準備ができてないところに仕組みだけ当てはめるのはキツそうだなと。
それと事前準備(テストのための環境の準備とか)もそれなりに必要みたいだし、当然そのためのコストはどうするの? となるわけで、なかなか一筋縄でいくものでもなさそうですなぁ。
日経BP