飛行機人間になれ 「思考の整理学」
本書によると、飛行機人間とは「自分で考えて行動できる人」のことで、対して「他人から指示されたことしかできない人」はグライダー人間と呼ぶらしいんですね。
著者は「学校はグライダー人間をつくるには適しているが、飛行機人間を育てる努力はほんのすこししかしていない。」と嘆くわけだけど、学校にいる間は生徒はグライダーでいた方が楽だし、教師にとっても生徒がグライダーでいてくれた方が都合が良いと思われるので、これは仕方がないんじゃないかな。
ついでに飛行機人間の素養のある人が「オレ!凄いこと思いついたぜ!」と思っても、誰かに話した途端に否定されちゃうパターンが多すぎて、でもって毎回毎回否定されてりゃ、そりゃぁ「オレはやるぜ!」って気力も無くなろうってものです。
というわけで、「何かやろう!」と思い付いた場合、それが一人で出来る事であれば「誰にも話さず、黙って実行する」というのが一番良さそうです。そうでなければ、同調してくれそうな人が見付かるまでは「黙ってアイデアを温めておく」のが吉でしょう。
と、ここまでの覚悟(?)ができて初めて「思考の整理学」が役に立つという印象です。
内容的にも情報の収集方法から、インプット、整理、醗酵、アウトプット、アウトプットのチェックまで一通り網羅してあり、これ1冊で必要にして十分と言っていいでしょう。つか、発想法としても十分活用できますよ。コレは。