Iivedoor ニュース によると、岩波書店の元社長大塚信一氏が韓国に行って、なかなか痛い発言をしたようです。曰く
「“考える力を抹殺するテレビやインターネットは何としてでも子どもに近付けてはならない”というノンフィクション作家・柳田邦男氏の主張に全面的に共感する」
「携帯電話・インターネット・テレビに取りつかれた日本の若者の活字離れ現象は、文化の崩壊を予言するもの。このような没落の道を韓国が辿らないことを望んでいる」
「出版の本領は人類の知的な遺産を伝達・継承・発展させることにある。金儲けだけを考える出版社、自己啓発・財テク書ばかりを求める一般大衆など、最近の風潮が心配だ」
Iivedoor ニュース:「日本の若者の活字離れは文化の崩壊を予言」だそうです。
いや~、何様のつもりなんでしょね?この人。「
このような没落の道を韓国が辿らないことを望んでいる」なんて、まるで韓国にはケータイもインターネットもテレビも普及してないかのような言いよう。あぁ、恥ずかしい。
確かに書籍の販売額は年々減ってきているけど、どの分野の本の販売額がどれだけ減っかって数字は見たこと無いんですよね。まともに分析して無いくせに「活字離れ!活字離れ!」って言ってもねぇ。「
手を打つ気あるの?」って思いますよ。
また、「
活字離れ現象は、文化の崩壊を予言」っても、新たな「
ケータイ文化」「
インターネット文化」が興って来てるんだから、既存の「
活字文化」が相対的に衰退するのは当たり前で、それをさも「
文化全体の衰退」であるかのように発言するのはどうよ?と思うわけ。まぁ、「出版業界の中の人」の発言だから仕方ないのかもしれないけど・・・痛いなぁ。
つかさぁ、そもそも岩波書店はその取引形態をもっと考え直すべきだよね。たしかに「出版の本領は人類の知的な遺産を伝達・継承・発展させることにある。」という思想の元に出版活動をしてるのかも知れないけど、読者に手にとってもらう努力もせずにそう言われても説得力無いよね。
備考:
岩波書店の書籍の取引条件は「買切」なので、書店は一旦仕入れたら、返品できません。通常、他の出版社は返品できます。
書店は一旦仕入れた商品でも売れなければ出版社に返して、新しい商品を仕入れます。こうやって商品の鮮度を保つわけです。
つまり「返品できない」=「不良在庫になる」ため、岩波書店の商品を扱う書店は少なくなってしまい、読者の目に触れることも少なくなってしまうのです。
参照リンク
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Iivedoor ニュース:「日本の若者の活字離れは文化の崩壊を予言」